肝臓の病気の症状と診断

過食、肥満、糖尿病の人は脂肪肝に注意しましょう

エネルギーの過剰摂取は禁物

過食、肥満、糖尿病による脂肪肝
腸管から吸収された食事脂肪や内臓脂肪から供給された遊離脂肪酸は、肝臓に運ばれて、吸収された糖質やアミノ酸を元に肝臓で合成されます。合成された脂肪酸は肝臓から放出されて、体の各組織に運ばれます。しかし、過食や肥満のために脂肪酸が次から次へとつくられると、肝細胞の中に中性脂肪が蓄積されて「脂肪肝」となります。

特に肝細胞に蓄積された中性脂肪は、血液中にアポたんぱく、コレステロール、リン脂質などと一緒にVLDL(超比重リポたんぱく)として放出され舞うが、この過程が障害されても中性脂肪が蓄積するので脂肪肝となります。

また、肥満、糖尿病の予備軍などでは、インスリンの働きが低下します。その結果、肝臓の中の脂肪酸や中性脂肪の合成が促進され、肝臓に脂肪がたまりやすくなります。

アルコールの過剰摂取
お酒を多飲する習慣がある人は、肝細胞における中性脂肪の合成が促進され、肝臓に脂肪が蓄積されやすくなって脂肪肝になります。アルコール性の脂肪肝は、禁酒でかなり改善することができます。

脂肪肝は、腹部エコーで比較的容易に診断することができますが、さらに血液検査や肝生検でも特徴的な所見が見られます。

脂肪肝の腹部エコー検査では、肝臓のエコー輝度が高くなり、肝臓が白く見えます。また、肝臓の深い部分のエコーが不明瞭となり、肝内血管が見えにくくなります。腹部CTではエックス線が通りやすくなり、肝CT値が脾臓や腎臓よりも低下し、黒っぽく見えます。

脂肪肝の多くは、健診などでAST、ALT(GOT、GPT)の軽度高値、γ-GTPの高値がきっかけとなって発見されます。γ-GTPはアルコールに敏感に反応するので、特にアルコール性の脂肪肝は発見される頻度は高くなります。また、ALP(アルカリフォスファターゼ)も軽度高値を示すことがありますが、そのほかの肝機能検査は、正常範囲であることが殆どです。